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近年は日本各地で大きな地震災害が発生していて、注文住宅を建てるにも耐震性能は重要視すべきポイントです。特に甲府市の近くには八ヶ岳や富士山といった活火山もあるので、地震対策をしておくに越したことはありません。住宅の耐震性については、耐震等級という目安があります。阪神大震災以来、日本では耐震性への意識が高まっていて、大手ハウスメーカーでは最高レベルの耐震等級3の家を建てられるプランも用意されています。
耐震性能を高めるため、ハウスメーカーや工務店などでは、家づくりをする上で、様々な構法を取り入れるなどの工夫をしています。耐震性能にこだわると、どんな見た目の家が建てられるのでしょうか?そこでここでは、耐震にこだわる家の施工事例をいくつかご紹介します。家づくりの参考にしてください。
マルチバランス構法の家とは、伝統の木造軸組構造をベースに先進テクノロジーを取り入れて耐震性能を強化しています。
自然の木の強さを活かした耐震性能
国産ヒノキを使った構造材や地震エネルギー吸収パネルの採用などで高い耐震性能を実現。実物大の建物で振動実験しています。
標準仕様の家でも耐震等級3をクリア。床・壁・天井のボックス形状で強さを持たせるツインモノコック構造を採用しています。
実物大実験で耐震性を追求
ツインモノコック構造の耐震性能に関しては実物大実験を行い、30年も研究を継続しています。地震に耐えるだけでなく、家をゆがみにくくする構造を採用し、地震後の暮らしも考えた家づくりを行っています。
ボックスラーメン構造という鉄骨造の家を提供。柱と梁が箱型のユニットになっていて、耐震等級3を標準仕様としています。
大地震でも壊れない実績あり
柱と梁が箱型のユニットになったボックスラーメン構造という鉄骨造の家は、実物大住宅を使った実験を行っています。
日本はほぼ全国どこでも地震の被害に遭うリスクがあるので、注文住宅を建てるにあたっては、やはり耐震等級が気になるところ。大手ハウスメーカーでは耐震等級3が標準仕様となっていて、それ以下だと安全ではないのか?と不安になってしまいます。
そこで、国土交通省の「新築住宅の住宅性能表示制度ガイド」から、耐震等級1に関する記述を引用してみます。
【耐震等級(構造駆体の倒壊等防止)】
極めて希に(数百年に一度程度)発生する地震による力(建築基準法施行令第88条第3項に定めるもの)に対して倒壊、崩壊等しない程度
【耐震等級(構造駆体の損傷等防止)】
希に(数十年に一度程度)発生する地震による力(建築基準法施行令第88条第2項に定めるもの)に対して損傷を生じない程度
この耐震等級1に対して、等級2は1.25倍、等級3は1.5倍の力に耐えられるというもの。2000年6月に改正された建築基準法では新築木造住宅はすべて耐震等級1以上を満たさなければなりません。安全安心という意味では耐震等級が高いにこしたことはありませんが、等級が上がるごとにコストもかかってしまうので、予算のバランスをかんがえてこだわると良いでしょう。
予算内で実現できる
性能を選んで!
耐震性は重要ですが、柱が大きくなったり窓が小さくなるなど、デザインや素材には制約がでることも。理想の注文住宅を建てるためには、優先順位を整理して、こだわりポイントとコストとのバランスをよく考えることが大切です