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安全な暮らしを支えるために、建物の耐震性能や免震性能は非常に重要です。しかし、いくら建物自体の耐震機能が高くても、その建物が建っている地盤に問題があれば安全とは言えません。ここでは、建物を建てるための地盤についてのさまざまな情報を紹介していきます。
地盤が脆弱だと、建物を建てるときや立てたあとに、さまざまなトラブルにつながるリスクがあります。
土地を購入したあと、管理組合からの報告ではじめてその土地に地盤沈下の補修歴があることが判明するといったケースがあります。地盤沈下による直接的な被害としては、地盤沈下の影響で、住宅の袖壁にひびが入るといったケースが典型的なものだと言えるでしょう。
法的な部分では、土地の購入後に行った一級建築士による調査の結果、複数の施工不良が見つかり、さらに建築確認済み証に記載されていた軸組計算が実際のものとは異なっていことがわかったといったケースもあります。
ほかにも、地盤が弱い土地に作られた墓地ががけ崩れの被害に遭ったので、その墓地からお骨をどうすればいいのかわからないというようなトラブルも起こるのです。
このように、地盤沈下は家屋の損傷だけでなく、状況によってさまざまなトラブルの原因となります。
地盤の強度は土地によって異なります。では、甲府市の地盤沈下の危険度はどのようになっているのでしょうか。
「東海地震による液状化危険度マップ」で示されている「液状化発生の可能性が高い」に分類されている地域は、主に中小河原町、蓬沢町、西油川町、高橋町など、市の中心部近くのエリアが多くなっています。
こうした液状化の危険がある土地に対して、甲府市は一級水準測量調査や地下水位観測といった検査を行い、地盤沈下の状況確認を行っています。
参照元:山梨県公式HP 地盤沈下に関する調査・指導
https://www.pref.yamanashi.jp/taiki-sui/65_020.html
参照元:【PDF】山梨県公式HP 東海地震による液状化危険度マップ(平成25年3月) 各市町村の液状化危険度マップ 甲府市
https://www.pref.yamanashi.jp/bousai/documents/01c_kofu.pdf
地盤保証とは、地盤に発生したトラブルが原因で住宅になんらかの損傷が起きたときのための保証です。地盤の沈下はアンバランスに起こる「不同沈下」であることがほとんどなので、建物の基部である地盤が凸凹になるとそれに合わせて建物が歪み、壁などに亀裂が入ってしまいます。こうした被害が起こったときに、地盤保証があると、主として原状回復のための工事費用や、再発防止のための地盤補強工事などの工事費用が保証されるのです。